PICK UP IDOL Juice=Juice
PHOTO=厚地健太郎 INTERVIEW=田中裕幸
念願の「武道館」がいよいよ目前に
リーダー&サブリーダーの思い
――11月7日の日本武道館公演がいよいよ目前に迫ってきましたね。
宮崎「武道館を目指して昨年6月から220公演の単独ライブをずっと続けてきたのですが、それが残りわずかになって、今は『えっ、もう終わっちゃうの!?』という気持ちです。最初は“220”という数が膨大すぎて、先が見えないし大丈夫かなという不安もあって、数えることが怖かったんですけど、最近は数えるのが逆の意味で怖くなってきたなって」。
――それは武道館が目前の不安な気持ち?
宮崎「正直不安な気持ちもあるんですけど、でも今まで5人で単独公演を頑張ってきたから、それを信じて不安がないようにして武道館のステージに立ちたいなと思います」。
金澤「長い間夢見てた武道館公演が現実になるというのが、未だにどこか信じられない気持ちもあって…。 でもだんだん『武道館決定おめでとう』と、ファンの方はもちろん、家族だったり周りの友達からも言ってもらう機会が増えたことでだんだん実感できるようになってきました。私たちの武道館が決定したあとに、先輩方の武道館公演を観させてもらうと、またちょっと見方が変わったというか、私たちもこういう演出をやりたいなとか、ステージの使い方は勉強になります。特に℃-uteさんは人数も同じなのですごく参考になりました」。
――自分たちでこういうことをやりたいという構想を話したりとか?
金澤「結構してますね。演出でキャノン砲からテープが出てきて銀テープにコメント書きたいねとか、あとは一曲目のインパクトって大事じゃないですか。曲も大事だし、そこまでの流れも大事だよねと話したり、植村あかりちゃんとかは『イリュージョンをやりたいね』とか話していて、全然まだ不確定なんですけど、今は言いたい放題言ってます(笑)」。
――金澤さんがこれまで観たコンサートで特にオープニングがカッコよかったものって?
金澤「自画自賛みたいになっちゃうんですけど、私たちの前回のホールコンサートのオープニングで、紗幕という幕の中で映像とリンクして踊ったダンスは、映像を見て自分でもかっこいいと思いました」。
――みんなのダンスがとてもカッコよかったですね。特にダンスが苦手と言っていた宮崎さんの成長ぶりを感じさせられました。
宮崎「まさかですよね(笑)。全然ダンスができなかったのに。今はホールコンサートだとダンスコーナーがあったりするんですよ。Juice=Juiceはみんな歌が好きというのがあって、レッスンに時間を費やしたりとか歌のことで話すことは多かったんですけど、ダンスについては、5人しかいないのにバラバラに見えたこともあって…。でもホールコンサートでダンスを強化できたのは良かったと思います」。
金澤「私もダンスは苦手意識が強いんです。植村あかりちゃんのようなしなやかな動きもできないし、(宮本)佳林ちゃんのようなピタッと止まる動きもできない。だけどただ棒立ちで歌ってるとリズムもとりづらくて、ダンスがあってのパフォーマンスだっていうことを最近改めて思うようになりました。メンバーの中でも歌もダンスももっとがんばろうよと話し合いをしたことがあって、それで何人かのメンバーで、リズムのとり方など基礎からやり直すレッスンを受けさせてもらったことがありました」。
――そうやって一緒にスキルの向上を目指すことで、お互いいい刺激を受けられるかもしれません。
宮崎「はい。特に植村あかりちゃんは天才だと思いました。吸収が速い!若いからかな、スポンジみたいに吸収します」。
久しぶりにライブに戻った金澤朋子が見た
Juice=Juiceの急激な成長
――宮崎さんは以前、トークやMCの時に相手が金澤さんだと安心感があると話していましたが。
宮崎「はい。もう年下の3人は自由奔放で(笑)。朋はやっぱりサブリーダーなので頼りにしています」。
――ライブのMCなんかでも、告知を完璧に伝える金澤さんは有能なサブリーダーとして定評があります。
金澤「私は告知とか決まった部分を伝えるだけなんですが、機転を利かせられるのは(宮崎)由加ちゃん。たとえばライブで、アンコールの時に由加ちゃんが挨拶をするんですけど、毎回毎回違うことを話せたり、そのライブの内容に応じてメンバーに話をふってたりだとか、全体を見てトークできます。あと私とか自分がしゃべる担当じゃないときは急にふざけちゃったりするんですけど、由加ちゃんはそういうのはないですね。安定しています」。
宮崎「自由奔放にしていておもしろいメンバーが多いので、そこは見守っています。最後に締めるところをきちんと締められさえすれば、あとはJuice=Juiceの普段の楽しい感じが伝わればいいなって思っています」。
――話は戻って、武道館公演が発表されたのが5月の中野サンプラザ公演のステージ上にて。そこからはや5ヶ月ですね。
二人 「はや~い!」。
――事前に知っていたはずなのに、宮崎さんが涙ぐんでいたのが印象的でした。
宮崎「発表した時、会場のみなさんが『バンザーイ!バンザーイ!』って何度も言ってくださって、ファンのみなさんにそうやって喜んでもらえることがすごくうれしくて…」。
――金澤さんは今年ご自身の病気の発表をして大変な時期もあったから、感慨深かったかもしれませんね。
金澤「つらいことがあった分、喜びも倍以上に感じるというか。やっぱりみんなにすごく支えてもらっていたなと今年は特に感じて、今まで一緒にいて気づけなかったことも、いつもと違うところから見ると気づくことがありました。『このメンバーのああいうところ、本当にすごいんだな』と感心したり、症状が落ち着いて一緒にパフォーマンスできるとなった時に、なんかまたちょっと違う見え方があって。ライブに出させてもらえる喜びもすごく大きかったですし、あとは自分がライブを休んだあとの、メンバーみんなの成長した姿にすごく驚きました。それでまた不安というかプレッシャーも感じたりして、『私も頑張らなければ』と思うようになりました」。
――メンバーの成長ってそんなに目に見えてわかった?
金澤「高木紗友希ちゃんのアレンジの力とかもそうですし、植村あかりちゃんも今までよりダンスがさらにパワーアップしていてたり、『ロマンスの途中』で、うえむー(植村)の後ろで私が踊る部分があるのですが、私が戻った時に、動きがさらにかっこよくなってると思って。あと佳林ちゃんも筋肉とかどんどん鍛えられていて、アスリートみたいになってきてるんですよ。由加ちゃんも歌もダンスもなぜこんなにできるようになってるんだと思いました。『ロマンスの途中』とか『CHOICE & CHANCE』での由加ちゃんの動きを見ていて焦りましたね」。
宮崎「Juice=Juiceのメンバーってみんなそれぞれいいところを持っていて、自分の持っていないものを持っている子がいるので、私もうえむーみたいにしなやかに踊りたいと思ったり、いい見本にさせてもらえるので、恵まれた環境の中で過ごさせてもらっているなと思います」。
――バラバラというわけじゃないけど、それぞれの個性がかなり強いメンバーの集まりという印象ですよね。
宮崎「いやバラバラですよ」。
金澤「うんバラバラ(笑)」。
宮崎「最初の頃はバラバラ過ぎて、なんだろう、グループ感というものがほぼない状態で…」。
金澤「結構周りからも言われてましたね」。
宮崎「楽屋でもみんなそれぞれ別々のことをしていたりとか、でもそこがいい部分でもあると思うんですけど、歌のことまでバラバラになっていた時期があって…。『歌のことだけはまとまっていかなきゃね』と話し合ったこともあります。いい意味でのバラバラさ、強い個性は残しつつ、まとまるところはまとまってこれから頑張っていきたいなと思います」。
まったく新しいJuice=Juiceの顔を見せる
ニューシングルがリリース
――さて、そんなJuice=Juiceの約9ヶ月ぶりのニューシングルがついに10月26日に発売されますね。
宮崎「『Dream Road~心が躍り出してる~』は不思議な空気感の曲で、コンテンポラリーダンスといって、いつものバキバキ踊る感じとは違い、ゆったりとして、だけど体幹や筋肉はしっかり使っている動きなんです。つんく♂さんの作詞作曲なんですけど、武道館を前にした私たちへのメッセージも込めていただいていると思います」。
――「KEEP ON 上昇志向!!」もダンスがポイントになっている曲ですね。
宮崎「マイケル・ジャクソンさんをオマージュしたダンスになっています」。
金澤「リズムに忠実に歌っていて、切るところをしっかり切るのがポイント。私、どちらかといえば、伸ばして歌っちゃいがちなので、そういう面で苦戦した曲でした。レコーディングの最中に、マイケルさんのミュージックビデオをみんなで観て研究したりもしました。マイケルさんの動きのキレってすごいじゃないですか。不思議で独特な動きがコミカルだったり、表情も一緒になると余計おもしろく伝わってくるというか、すごく深みのある表現だなと思いました」。
宮崎「もう1曲の『明日やろうはバカやろう』は元アンジュルムの福田花音さんが作詞してくださった曲。Juice=Juiceは今まで“強気だけど弱いところもあるのよ”という女の子を描いた曲が多かったんですけど、今回は“物申す系”ということで、そこは新しいんじゃないかなと思います」。
――3曲ともこれまでとは全くイメージが違う曲ですが、今後も「これがJuice=Juice」ということを決めずにいろんなことをやっていきたい?
金澤「今までは大人っぽい楽曲がJuice=Juiceのイメージで、衣装とかも含めて『クールだね』と言われることが多く、歌詞も“きれいなお姉さん感”だったり、大人になりたいけど大人になりきれていない女の子のイメージがあると思うんですけど、それを保ちつつもオールマイティにいろんな曲にチャレンジしていきたいです。『初めてを経験中』とか『アレコレしたい!』みたいな可愛い曲もまた歌うかもしれない。そういうのはリーダーが得意ですから(笑)。私は可愛い曲がこれからの課題だなと思います」。
宮崎「でも大人っぽい曲はほんとに似合うよね!」。
金澤「可愛い曲って、歌っていてどうしてもくすぐったいというか、歯がゆいというか。見ている人からもそれがわかるみたいで(笑)。佳林ちゃんみたいに、いいタイミングでのカメラ目線とかできないですね」。
――あの人はもうその道のプロフェッショナルですね(笑)。
金澤「あのおっきな黒目がぐっと迫ると、私が見てもドキッとします」。
――インディーズ1stの『私が言う前に抱きしめなきゃね』(2013年)のMVから完成されていましたよね。金澤さんは当時はまだぎこちない印象でしたが…。
金澤「その次の『五月雨美女がさ乱れる』のMVでも、何していいのかわかんなそうな顔をしているのが、自分の中で伝わってきちゃって、この時困ってたなぁと思い出します」。
――ところで、宮崎さんは待望の1st写真集が出ましたね。
宮崎「22歳にして初めて出させていただきまして」。
――水着もあったり頑張ってますね。
宮崎「頑張ってるかなぁ(笑)?リラックスした素の表情が多いです。周りからは『笑顔が多い写真集だね』と良く言われます。22歳の今しか出せないものだと思うので、たくさんの方に見ていただければと思います」。
――笑顔が中心?
宮崎「でも大人っぽい表情もわりとあります」。
――ちょっとイメージがわきにくいなぁ。金澤さんは大人っぽい表情が似合いそうだけど、宮崎さんがセクシーな眼差しをしてるのかな…?
宮崎「どうでしょうねぇ。見ていただいた方のご判断ですね(笑)」。
Juice=Juice(じゅーす・じゅーす)
2013年、ハロプロ研修生のメンバーに、レーベルのオーディション出身の宮崎由加が加わり結成。同年9月にメジャーデビュー。2015年にリリースした6thシングル「Wonderful World/Ça va ? Ça va ?」ではオリコン週間シングルランキングで初の1位を獲得。同年5月、武道館公演を目指し、単独ライブで220公演を行うことを発表。今年2月、初主演ドラマ『武道館』がオンエア。そして5月の中野サンプラザ公演にて、11月7日の日本武道館公演決定が発表された。
【CHECK IT】
「Dream Road~心が躍り出してる~/KEEP ON 上昇志向!!/明日やろうはバカやろう」が10月26日(水)に発売。宮崎由加の1st写真集、宮本佳林の3rd写真集が現在発売中。11月7日(月)、「Juice=Juice LIVE MISSION FINAL at 日本武道館」を開催。
宮崎由加(みやざき・ゆか)
生年月日:1994年4月2日(22歳)
出身地:石川県
血液型:O型
金澤朋子(かなざわ・ともこ)
生年月日:1995年7月2日(21歳)
出身地:埼玉県
血液型:B型
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