PICK UP ACTRESS 石井萌々果

PICK UP ACTRESS 石井萌々果

PHOTO=草刈雅之 INTERVIEW=斉藤貴志

人気子役が中2の美少女に成長
「時をかける少女」で生意気な妹役

――萌々果さんといえば、いまだに「マイガール」のコハルちゃんを思い出しますが、あれはもう7年前なんですよね。

「私もすごく印象に残ってます。一番思い出があるドラマです」。

――特にどんなことを覚えてます?

「私は嵐の相葉(雅紀)さんのことを『まさきにいに』と呼んでいて、遊んでもらったり、一緒にごはんを食べたりしたんですけど、すごくドキドキしたシーンがあって。コハルが風邪をひいて、相葉さんの正宗くんがおでこを近づけてきて、内心『あっ! あっ!』みたいな(笑)。そこはよく覚えてます」。

――小さい頃から子役をやってきて、この仕事をずっと続けていくか、考えたことはありませんでした?

「お母さんからは勉強のことも言われますけど、お仕事は楽しいから続けたいと思っていました。『ちゃんと成績を維持できたらいいよ』ということになってます」。

――じゃあ、夏休みの宿題もちゃんとやっていて?

「でも、部活がほぼ毎日あるので。クラシックギター部で、全国コンクールに出て合奏して、金賞をいただいたりしてるんです」。


――すごい! ギターは小学生の頃から弾いていたんですか?

「中学で初めてやりました。私、テイラー・スウィフトさんが好きで、ギターを弾きながら歌う姿がカッコイイなーと思っていて。弾けたら特技にもなるし、学校にギター部があったので入りました。ギターも買ってもらって、家でも練習してます」。

――指が痛くなったりはしますよね?

「めちゃめちゃ硬くなります。夏休みの部活は1日9時間あるので、もう疲れちゃいます(笑)。でも、みんな本気でやってます」。

――全国大会を目指すなら、それぐらいやるんでしょうね。どんな曲を弾いてるんですか?

「えーっと、ブラームスという人の弦楽五重奏曲op88ナンとかカンとか、みたいな(笑)。長くてよくわからないんですけど、私は標準よりひと周り小さいギターを弾いていて、音がちょっと高いんです」。

――それにしても、仕事があって成績も維持しないといけないうえに、レベルの高い部活もやっていたら、大変じゃないですか?

「楽しいので全然苦ではないです。友だちと遊んだりもしてますよ」。


――充実の中学生活なんですね。「時をかける少女」の那帆は、黒島結菜さんが演じたお姉さんを差し置いて彼氏がいる役でしたが、中2ぐらいだと実際、彼氏がいても普通?

「学校ではつき合ってる子はいっぱいいます。廊下とかで告白大会があって、ちょっと面白いです(笑)」。

――何ですか? その大会は。

「たまにみんなが集まって、誰かが告白させられるんです。もうつき合ってる人も確認みたいな感じで。みんな顔を赤らめてやってます(笑)。それを見に来た女子は『キャーッ!』、男子は『オーッ!』となって、もうバクバク。私も見てますけど」。

――告白して「ごめんなさい」となることもありますよね?

「シーン……となっちゃいますけど、タイミングよくチャイムが鳴ってくれるので(笑)」。

――じゃあ那帆も、特別オマセな子という感覚でもなかった?

「でも、お姉ちゃんに対してすごく生意気で、マセてる子だと監督さんに教わりました。私は初めての彼氏持ちの役だったので、友だちからもアドバイスをもらいました。電話のシーンで、どうやって話せばいいのか。経験ないので。そしたら『声をちょっと変えてみたら?』と教えてもらいました」。

――「ジュンくん切って」「せーので切ろう」のところですね。

「そこはかわいい声で話して、切ってから『お姉ちゃんも恋しろよ』と言うときにバーンと変えるのは意識しました」。

――ああいうラブラブな会話を、自分でオンエアで観ると?

「キュンキュンしますね(笑)。『友だちもこうやって話しているんだ。すごいな』って感じでした」。


――あまり照れはなく?

「友だちにマネされると照れますね。完コピしてくるんですよ。目の前で『ジュンくん切って~』と言われると、本当に恥ずかしくて(笑)。それを聞いた周りのクラスメイトが『俺も観よう』と言って、またからかわれます(笑)。観てくれるのはうれしいですけど、ちょっと照れます」。

――黒島さんとは撮影の合間とかに話はしました?

「お菓子を交換したりしました(笑)。『食べる?』『じゃあ、こっちをどうぞ』みたいな。うちはお兄ちゃんがいますけど、お姉ちゃんはいないので欲しかったですね。流行の服とか、お姉ちゃんがいると情報が入ってくると、友だちが話していたので。でもケンカが絶えないとも聞いて、那帆ちゃんもそうなので、『やっぱり大変なんだな。お兄ちゃんで良かったな』と思います」。

――1話ではゴキブリが出て大騒ぎするシーンもありました。

「うちに出たら、もうすごいですね。一度、家にお母さんと私しかいないときに、セミが入ってきたことがあって。洗濯物にくっついていて、大きくてバチバチいっていて。私が寝てたら、お母さんは下に逃げちゃったんですよ。ハッと起きたら、目の前でセミがブンブン飛んでいて『キャーーッ!!』みたいな(笑)。お兄ちゃんが帰ってくるまで、下で何もせずに待機してました」。

――じゃあ、それこそゴキブリが出たら……。

「もう逃げるしかない(笑)。色もカサカサ動くのも全部イヤです。蛾もダメ。ハエとかは払えば逃げるけど、蛾はまっすぐ飛んでくるので。そういうときはバーッと逃げて、お兄ちゃんより足が速くなります(笑)」。

――ロケ撮影で虫がいることもありません?

「夜だと電気のところにいるので、近づかないようにします。でも、照明さんが頑張ってくれてるときはイヤとか言ってられないから、見ないようにして、カットがかかったらササササ……と(笑)」。


――「時かけ」では他に印象的だったシーンはありますか?

「1話でお姉ちゃんにアイスを食べられて、『お母さん、この野郎に針千本飲まして!』と言うシーンは、今までそんな暴言を吐く台詞がなかったので、ちょっと噛んじゃいました(笑)。“針千本”も言い慣れないし、お兄ちゃんに練習につき合ってもらって『この野郎!』と言ってたら、お兄ちゃんをちょっと傷つけちゃいました(笑)」。

 
 

良い子の役が多いので
悪い子の役が来ると楽しくて(笑)

 
 
――最近の仕事ではNHK大河ファンタジー「精霊の守り人」のニナ役もありました。原作が好きだったそうで。

「大好きで学校の図書館で借りたり、自分でも買って、何回も読み返しました」。

――村の語り部ということで、今までなかったような役でしたね。

「民俗衣裳みたいな服だし、顔も真っ黒で(笑)。珍しいから写真をいっぱい撮ったんですけど、服を脱ぐときに黒いのがベタッと付いちゃって、落とすのが大変でした。台詞は怪物の話とかをするので、最初は声をちょっと張って強弱を付けて言ったら、監督さんに『語り部は冷静に話す』とご指導してもらったり、いろいろ勉強になりました」。

――小学生の頃と今とで、演技に対する取り組み方は変わりました?

「小学校の低学年の頃は、ただみんながやさしくしてくれて楽しいからやってる感じでした。今はいろいろな役ができるのがうれしいです。記憶喪失になったり、拳銃を使ったり。普通なら体験できないので」。

――普通なら拳銃は撃たないですよね(笑)。

「『遺留捜査』で人を撃つシーンがあって、すごくドキドキしました。撃ったとき、音が本当にパーンと鳴るので。演技でなく、本当にビックリしちゃいました。あと、私は良い子の役が多いので、悪い子の役が来るとすごく楽しくて(笑)。那帆ちゃんも生意気でしたけど、前に『ハガネの女』で虚言癖の女の子をやったときは、先生をダマしたりして、それまでの役と全然違って」。


――そういう悪い子の役が新鮮なのは、普段の萌々果さんが良い子だから……ですよね?

「でも、お父さんに『もうちょっとしっかりしろ!』みたいに言われます。ボーッとしてたり、部屋で友だちと遊んだあとに片づけないで『明日やろう』と思っていると、『今やりなさい!』と怒られます(笑)」。

――学校では中2の1学期に何か良いことはありました?

「キャンプがあって、一番仲がいい子と同じ班になれました。私は班長で、今もみんなの推薦で班長をやってます。『まとめてくれるから』と言ってもらって」。

――班長って、どういう仕事があるんですか?

「みんながうるさくなったら静かにさせたり、意見を聞いたり、行事で中心になったり……ですね」。

――頼りにされているんですね。

「そんなでもないですけど。山のなかのキャンプでは、キャンプファイヤーのときにみんなで歌うので、私がギターで伴奏しました。でも最後は、みんなが泊まる部屋に帰るときに『今日の日はさようなら』を弾いて、誰もいなくなるまで弾くように言われていたから、寂しかったです(笑)。みんな帰って、炎も消えて、先生もどこにいるかわからないし。森の音だけが聞こえて、悲しそうな曲を弾いていて、ちょっと怖くなってきました(笑)」。


――学級委員もやるタイプとか?

「やってないです。推薦されても『ムリムリムリ!!』って(笑)。班長はまあ頑張ってみようかと思いましたけど、私はそんなにしっかりしてないので。お父さんにはよく『ボーッとしてる』と言われるし、班長になったことを話したら『えっ、大丈夫なの?』と心配されました(笑)」。

――2学期には楽しみな行事とかあります?

「運動会ですね。今回はやることが変わると、先生が言っていたので。運動は得意ではなくて、平均より少し下ぐらいですけど、好きですね」。

――去年は何に出たんですか?

「全員参加のだけです。でも球技大会ではキックベースをやって、ちゃんと点を取りました! 走って蹴って、日差しが強かったんですけど汗ダクダクで頑張りました」。

――趣味は料理ということですが。

「お父さんが料理人なので、教えてもらって大好きになりました。今は主にカレーを作ってます」。

――どの段階から?

「ルーは買ってきて、手羽先とかシメジとかキノコ類をいっぱい入れます。お父さんに何を入れたらおいしくなると聞いて、コンソメとかいろいろ使ってます。お父さんの作り方を教わって、夏野菜カレーや牛スジカレーを作りたいんですけど、食材はお母さんが買ってきて『これを使ってね』と言われます」。


――食べるのはどんなものが好きなんですか?

「甘いものと辛い韓国料理が大好きです(笑)。赤いカルビのクッパとか、スンドゥブにごはんを入れたりとか、ビビンバとか、いっぱい食べます」。

――その一方で、甘いものも(笑)。

「最近、お菓子を食べると顔に出ちゃうので、フルーツを食べるようにしてます。でもお祭りに行くと、チョコバナナは絶対食べようと思っちゃう。別に大好きってわけではないですけど。冷やしパインとか焼鳥とか、安いものをいろいろと食べたくなっちゃいますね」。


――今後の萌々果さんはやっぱり、またいろいろな役をやっていくのが目標ですか?

「はい。あと、将来の夢はモデルさんです」。

――あっ、そうなんですか!? 女優さんより?

「どっちもやりたいですけど、モデルさんはやったことがないので。『東京ガールズコレクション』を一回観に行って、トップバッターで出てきたのが山本美月さんで、歩き方とか表情とかすごくカッコよくて。感化されました」。


――山本美月さんもモデルと女優を両方やってますよね。じゃあ、萌々果さんも身長をもっと伸ばしたいと?

「今は157ですけど、ちょこっとずつ伸びてます。成長痛もちょっと来ていて。早く寝て、運動して、食べて、165ぐらいにはなりたいです」。

――仕事でも学校とかでも、本当に青春している感じですね。

「悩みとか、今までもそんなになかったし。何でも楽しむ人です!」。
 


 
 

石井萌々果(いしい・ももか)

生年月日:2002年12月19日(13歳)
出身地:神奈川県
血液型:A型

 

【CHECK IT】
赤ちゃんモデルから子役として活動。主な出演作はドラマ「マイガール」(テレビ朝日系)、「ホタルノヒカリ2」(日本テレビ系)、「ハガネの女 season2」(テレビ朝日系)、映画「桜蘭高校ホスト部」など。今年は大河ファンタジー「精霊の守り人」(NHK)、「武道館」(BSスカパー!)、「時をかける少女」(日本テレビ系)に出演。一正蒲鉾「ピュアふぶきっず」編、AGF「ブレンディ インスタントコーヒー」のCMに出演中。
 

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