FRESH ACTRESS 長谷川里桃
PHOTO=城方雅孝 INTERVIEW=柳真樹子
――本当に背が高いね~!
「小学校2年生ぐらいまでは普通の身長で、背の順に並んでも真ん中ぐらいだったんですけど。小学校3年生でいきなり伸び始めちゃって。小学校の6年間の間で、普通は32センチぐらい伸びるらしいんですけど、私は41センチも伸びて! 小学校を卒業する時には162.5センチでした。男の子より5センチぐらいは高かったですね」。
「そうなんです。保健の先生が1人ずつ『何センチ伸びたよ』っていうのをくれて、私だけ40センチみたいな!」。
――結構、進化した人間かもしれないね。
「そうなんですよ~(笑)。だから、服も1年間で、4月に入った服が進級する時にはもう入らないこともあって」。
――今もまだ伸びてる?
「今はあんまり伸びてる感じしないですね。お姉ちゃんがいるんですけど、お姉ちゃんと服を貸しっこするのが楽しくなってきました」。
――お姉ちゃんも背は高い?
「お姉ちゃんは162センチとかなので、何で私だけこんなに背が高くなったのか分かんなくて。お父さんも私と一緒ぐらいなので、私が何でこんなに伸びたのか分からないって家族も言ってます」。
――今、170センチ?
「はい。ジャストです」。
――これまで背が高くて苦労したことって他にもあった?
「小学校の5年生の時の社会科見学の時に、真っ暗な迷路を歩くというコーナーがあって。科学で遊ぶ施設でなんですけど。私は身長制限に引っかからなかったのに、入った途端に頭を何かにぶつけてしまって(笑)。また普通に歩いてたら、アーチみたいなのがあって、くぐったらその先にも低い場所があっておでこをぶつけて。『これ、何~!?』って泣いちゃいましたね。みんなは、まさか頭をぶつけるなんて思ってなかったので、何を私がギャーギャー騒いでいるのか分からなかったみたいで。『真っ暗で怖くて言ってるんだろ』って言ってたんですけど、私はパニックで。みんなは楽にクリアできる迷路だったと思うんですけど、私は頭の上で、バツを作ってたら、非常灯がついて『大丈夫ですか?』って。何で私だけ背が高いんだろって思いました」。
――大事になっちゃったんだね…。
「あとは、今でもそうなんですけど、小学校の時に背が高いのがコンプレックスで。知らず知らずのうちに猫背になっちゃうので、今、気をつけて直してます」。
「ちっちゃい頃は、高い所のものが私だけ取れることが得意げでした!」。
――単純にそれはあるよね!
「今はオールインワンとか、丈の長い服を着た時にジャストサイズで。ぴったりハマるので、私の身長で着れる服だなって思ってます」。
――なるほどね。
「最近ショック受けたのが、ヒール履いてたんですけど、電車で立ってて揺れた時につり革じゃなくて、つり革が吊ってある棒を掴んでて。『え~、ここ~!?』みたいな。周り見たらサラリーマンの男性たちと同じところを掴んでて凄い恥ずかしかったです」。
――これを読んだ、背の高い女子は共感してくれるかも。
「共感して欲しいです~(泣)」。
――先に見ていた宣材写真だと可愛らしい顔だから、小さいイメージでした(笑)。
「ちっちゃく見えました(笑)? でも、よく言われます。顔だけ見たら、背が高いと思ってなかったって」。
――背が高い人の顔じゃないイメージだよね。
「でも、体育の時とかもバレーボールやる時は『里桃ちゃん、アタック!』って言われて、決めると嬉しいんですよね。私だけネットの上に手が出るんです。でも、私、運動神経が凄く悪くて。走るのが遅くて、50メートル走が11秒ぐらいなんですけど…」。
「そうなんですよね~。普通平均は8秒ぐらいなんですけど…」。
――『運動神経悪い芸人』とかで、そのタイムを見たことあるよ(笑)?
「(笑)。『アメトーーク!』とか出れる気がします(笑)。だから、年末にやってた『運動神経悪い芸人』とかで、『分かる! 分かる!』って思ってました。笑えないですよ!」。
――そうなんだ。バレーボールとかバスケとかで活躍してる感じしたんだけどね。
「体育の先生が、私の運動神経の悪さを知らない先生で、バスケの時に力のレベルを平等にしてチーム編成をしたんですが。弱いチームが1個だけあって、『里桃入れ』って言われて。『私でいいんですか?』って聞いたんですけど、『シュートできるはずだ!』って言ってくれたんですけど、私が入ったことでチームの足を引っ張っちゃってめっちゃ負けちゃって…」。
――スポーツできると思われてたんだね?
「背が高いから、シュート入ると思われてて。『だから言ったじゃないですか!』って先生に訴えましたから(笑)」。
――運動神経がダメでも、趣味はダンスだよね?
「ダンスは大好きなんです。音楽番組とか見て、好きな音楽があると何度も何度も聴いちゃうので、ダンスも覚えちゃって。カラオケで友だちとAKB48とかももいろクローバーZを踊ったりとか」。
――じゃあフリコピできるんだね。
「はい! 楽しいっていうモチベーションでやってます。あとは水泳をやってたんで、人より泳げるかなって思います」。
――さっき、フリコピするって言ってたけど、好きなアイドルのダンスってある?
「私、みんなで盛り上がれる曲が好きなので、乃木坂46さんの『おいでシャンプー』の1列に並んでやる振り付けが好きです。あとは、結構ダンスを踊れる子とカラオケにいくと、ももクロさんの激しい『行くぜ!怪盗少女』とかを踊ったりしてます」。
「はい! 散歩好きです」。
――さっきも撮影の時に、その辺の草とか植物を触ったりしてたよね?
「気になっちゃうんですよね(笑)。私の住んでる所が静岡でも田舎の方で、田んぼとか畑が多いので、散歩すると気持ちがいいんですよね。学校から帰ってきて、ジャージに着替えて散歩行ったりしてて。見たことないのを見るのが好きだし、迷子になっちゃうのも楽しいんです(笑)」。
――あ~。知らない道を行ってみたいっていうね。
「こっち行ったら着く場所が予想つくけど、あっち行ったら分かんない! 絶対、あっち!って。迷う方に行きたくなっちゃうんですよね」。
――(編集長)絶対ないわ~。僕は典型的なA型で決まったところを時間にもきっちりだったり、決めた道を行っちゃうタイプなんだけど…O型?
「O型です! 迷うとどうなっちゃうんだろうって、ドキドキ・ワクワクの冒険を求めちゃうんです! だから、さっきの撮影中も『この葉っぱ初めて見た~』って1人で盛り上がっちゃったりするんですよ」。
――ちなみにO型の特徴で、大らかだけどズボラっていうところ、自分の性格分析してみると…?
「ズボラなところあります(笑)! 自分の部屋はすっごいキレイにしておきたいんで、ベッドと机しかなくて。友だちにも『ここ、住んでる?』って聞かれるぐらいで。ただ、机の引き出しを開けると、鉛筆がごちゃごちゃって…(笑)。目の前にないだけで、中を開けると散乱っていう…(苦笑)」。
――惜しいね(笑)。
「あと、あんまり手先が器用じゃないかな…。小学校の時、手縫いとか編み物は好きな方だったんですけど、トートバッグを作る時にミシンを3台壊しちゃって(笑)。家庭科の先生に『里桃さんは、誰かと一緒じゃないとミシンを使わないで欲しいです』って遠回しに言われちゃったんです~」。
――ちょっとヤバいね(笑)。何か持ってるのかもしれないね。
「私が東京にお仕事で上京した日に、40年に一度の大雪なんてこともありましたね。でも、静岡、雪降らないんで凄くうれしくて!」。
――あ~、あんまり台風とか呼んで欲しくないね。交通機関が麻痺しちゃうんで、あんまり珍しいものはね…(笑)。
「家の近くに消防団の倉庫があるんですけど、私が家にこもって何かしようとしてたら、倉庫のシャッターがカーテンみたいにピラって。風が凄くて、椅子とかコーンとかが飛び交ってるのを目の前で見ました。いとこの家の屋根も飛んじゃったし…。何で私がいるとこういうことよくあるのかな~って。でも、私のせいではないはずなので大丈夫です(笑)!」。
――今、静岡から通いだよね? 移動中って何やって過ごしてる?
「いきなり着いちゃうんですよね。結構行き来してると、窓の外に見えるものがだいたい決まってて、『あそこの看板が変わった!』とかチェックするのが楽しいです」。
「お菓子の看板から美容院の看板になってたりとか」。
――散歩好きならではだね。
「あと、小田原あたりで、畑が広がる瞬間があって。それが秋だと刈った後だったり、夏だと緑だったり、すっごいキレイなんですよ」。
――日本の四季を感じ取る女の子なんだね。
「おじいちゃん、おばあちゃんが農家なので、新米くれるかな~とか、食べることが好きなので(笑)」。
――そこか(笑)! でも、自然のものに馴染みがあるのかな? お名前も里に桃だし。
「お姉ちゃんを産んだ時に、お母さんが難産だったみたいで。2人目の時には、自然のあるいい環境で、身体をリフレッシュさせながら出産したいと思ったみたいなんですよ。色んな所に行ったらしいんですけど、どこか田舎の方で、割と桜の木が多かった中、桃の木があったと。その花が可愛かったから、里桃にしたと聞きました」。
――ちゃんとした理由があったんだね。
「でも、ちっちゃい時に『何で、里桃なの~?』って聞いたら、『逆しりとりしてる時に、お父さんが”森”って言ったら、お姉ちゃんが”リモ”って言ったから』って答えられてたんですよね(笑)」。
――ちょっと待って。怪しくなってきたぞ(笑)。
「最近、ちゃんとした理由を教えてくれたんですが…」。
――後付なんじゃない(笑)? 娘が芸能活動してるから、一つのドラマというかちょっと盛ったかもしれないよ?
「や~だ~(笑)! 本当は逆しりとりで決めたなんて!」。
――今度公開する「黒崎くんの言いなりになんてならない」は初めての映画出演ですよね? 人気の若手俳優の方々との共演で。最初に映画の話を聞いた時の感想は?
「映画に出れるのか! と。私、小さい頃、大きい音が苦手だったんですけど、中学生になってから映画館の雰囲気で作品を見るのが好きになって。自分の好きな空間で、自分がスクリーンに映るのかと思うと凄く嬉しくて。現場は同世代ぐらいの女の子たちもいっぱいで、小松菜奈さんとかテレビで見てた存在が目の前にいて、その方々と一緒なので、やる気いっぱいで挑みました。普段、漫画は全然読まないのに、『黒崎くん~』だけは読んでたんで、そこでも運命感じちゃって嬉しかったです」。
「最初は千葉さんが演じている白王子のことが大好きで。同じ寮に住んでるから、近い存在というところが優越感で自慢な女の子です。3人組の女の子の中でも、リーダーでもなく元気ハツラツタイプでもなく、結構ぶりっ子な子で。ツインテールして、髪巻いてて、いつも可愛いを追求しているような子でした。リハーサルが何度かあって、その中でエチュードっていう、設定だけ決めて即興で演技をするものを助監督がやってくださって。その中で、『白王子にペンを渡す』という設定を演じたんですけど、小悪魔に演じたら面白いかなって思ってやってみたら、『凄くいい』と言ってくださって、そのキャラが採用されました。劇中では、転校してきた小松菜奈ちゃんに嫉妬していじわるしちゃうんですけど、怖い感じではなく、『何で~(泣)』みたいな、情けなくヤキモチ焼いちゃう感じで、こういう弱々しいいじわるキャラも有りなんだなって勉強になりました」。
――自分の意見も反映できて、凄いね。
「嬉しかったです。助監督が『ちょっと、自分を交えながら演じていくと楽だよ』っておっしゃってくれたんです。私もクラスでいじられキャラなんで、情けないところもある菜摘は、自分でもやりやすかったです」。
――まあ、いじられキャラかもね(笑)。まさか50メートル11秒とかね。
「(笑)。徒競走の時とか、2人ずつとかで走るじゃないですか? 横で凄く笑われてるのを感じますもんね」。
――衝撃だよね(笑)。
「転任してきた体育の先生も『かける言葉がない』と(笑)」。
――いじめ役だけど、素を上手く取り入れたね。
「自由にやりたいことをやっていいと言われ、リラックスして演じられました」。
――映画の方は白王子派ですが、実際の里桃さんは、白王子みたいに王子様系と黒悪魔みたいにドS
でグイグイ来る人ってどっちがタイプ?
「私、王子様みたいな人が好きなんで、役と一緒で白王子派です!」。
――理想の王子様像ってあるの?
「私、ディズニーのオーロラ姫(『眠れる森の美女』)が大好きで、それに出てくるフィリップ王子が理想です。オーロラ姫が眠らされて、イバラでお城が囲われちゃった時に、馬に乗って切り倒して助けてくれたフィリップ王子が私の中ではいちばんです!」。
――映画にちなんで、『誰々の○○になんかならない』っていう、これはお断り!的なことってありますか?
「逆になりたいのはあります。シナモンの言いなりになりたいです! サンリオキャラクターのシナモンが大好きで、もう10数年一緒にいるんですけど…」。
――割とファンタジーだね(笑)?
「ファンタジーの世界好きなんです! 『ハリー・ポッター』とかも好きで。もしかしたら、魔法の杖とかあるかもしれないじゃないですか! 1作目で、レンガを叩くと魔法の世界が出てくるとか、どっかのレンガ叩くと起こるかもしれないって考えちゃうんですよ」。
――散歩しながらレンガ探すといいと思うよ(笑)。
「どっかあるかもしれないですもんね! だから迷いたいんですよ」。
――見つけてください(笑)。で、シナモンは?
「全部が好きなんですけど、(シナモンの人形と)一緒にいないといられないし、シナモンのためなら何でもできるんですよ。可愛いじゃないですか~!! 実際に、ペットとかうさぎも飼いたかったんですが、亡くなった時に立ち直れないので…。今の季節、寒いんで、シナモン専用の毛布とかも家にあるんですよ。ふっかふかで。それでくるんであげたりとかしてるんです。シナモンにだって、これだけ入れ込んでいるんで、『シナモンの言いなりになりたい』!」。
長谷川里桃(はせがわ・りも)
生年月日:1998年11月24日(17歳)
出身地:静岡県
血液型:O型
【CHECK IT】
2013年に事務所所属。2014年より広告モデルなどで活動し、2015年12月放送のスペシャルドラマ「黒崎くんの言いなりになんてならない」(日本テレビ系)、2016年1月放送の「僕と私の、ひらパー姉さん」(朝日放送)に出演。2月27日(土)公開の映画「黒崎くんの言いなりになんてならない」で、ドラマと同じく山田菜摘役で出演。
詳しい情報は公式HPへ