PICK UP ACTRESS 山本舞香
PHOTO=古賀良郎 INTERVIEW=斉藤貴志
役作りでばっさりショートに
「ヤッさん~」で蕎麦職人を目指す!
――「ヤッさん~築地発!おいしい事件簿~」(テレビ東京系)のミサキ役のために髪を25㎝切って、気分も変わりました?
「もう全然違います。髪が長いと女の子っぽくしないといけない、常にきれいでいなきゃと思うけど、短いと自然と『ボサボサでいいや』って(笑)。役柄が男の子っぽいせいもあるかもしれませんけど」。
「それも最高。髪の毛もすぐ乾くので楽ですね。長いときはドライヤーで5分以上かかっていたのが、今は1分とか30秒でいいから」。
――そこまで速まります?
「前髪の辺りが乾けば、もういいので。あとは夏だから、窓を開けておけば。最初は切るのがイヤでしたけど、今は全然いいかな」。
――「ヤッさん~」は“食”にまつわるドラマですが、舞香さんのプロフィールでは“好きな食べ物”がキャベツ、トマト、お寿司となっています。
「いや、それはもう、3年前のことなので。いつになったら替えるんだろう(笑)?」。
――キャベツはもう好きでないと?
「みそとか付けて食べれば今も好きだけど、キャベツだけだったら、ウサギみたいじゃないですか(笑)」。
――じゃあ、現在の“好きな食べ物”は?
「トマトは今も好きです。でも、最近そんなでもないんだよなぁ……」。
――トマト料理は?
「ダメダメダメです! ミネストローネは食べられるけど、トマトジュースは飲めません。ジュースにしたらダメでしょう。トマトのあの食感がいいのに。普通に塩をかけて食べたいです」。
「好きですけど、今はタン塩のほうが好きです」。
――じゃあ、本当にプロフィールを更新したほうが(笑)。
「“趣味”の人間観察も替えたいなぁ。今の趣味は動画を作ることかな。動画を繋げて音楽も付けて、映画みたいにするのが好きです」。
――食で言えば、ミサキは蕎麦職人を目指す女子高生で。
「実は、蕎麦が最近になって、食べられるようになったんです。ずっとうどん派だったんですけど、急に。しかも、わさびを入れられるようになって」。
――何かきっかけが?
「特にないんですよ。たぶん食わず嫌いだったんだと思います。お父さんが蕎麦好きで、食べていて『ちょっと食べる?』と言われても、私は『うどんでいい』と。だから、大晦日も年越しうどんだったんです」。
――今回の役が来る前に克服しておいて良かったですね。
「ホントですね。良かった」。
――ミサキが蕎麦職人を目指す経緯は描かれているんですか?
「お父さんと小さい頃から食べ歩きをしていて、お父さんが全国の蕎麦をノートにまとめていて。私のお父さんはそういうのはなかったから、いいなーと思いました」。
――女子高生が蕎麦職人を目指すのは、カッコいいと思います?
「高校に行かず自分の夢に向かっていくのは、素敵なことじゃないかな。すべて自分の力次第だから」。
――蕎麦を打つシーンもあるんですか?
「これから出てくるのかなぁ。やってみたいです。楽しそう。でも、切るときは絶対、うどんみたいになっちゃいそう(笑)」。
――普通に料理はするんですか?
「お母さんのお手伝いとかはしていました。おみそ汁とかオムライスとか、回鍋肉も作れます」。
――本格的な回鍋肉を?
「だって、キャベツと肉を炒めて何か入れれば、Cook Doでめっちゃ簡単にめっちゃおいしくなるんですよ(笑)」。
――ミサキは味覚センスに長けている役ですが、舞香さんも味にはうるさいほう?
「全然(笑)。でも、美味しいとか美味しくないかは、はっきり言います」。
――いつも歯切れがいいですもんね(笑)。
「『ヤッさん~』の撮影で出てくる料理は、消え物なのにおいしいんですよ! めっちゃ幸せ」。
――どんな料理が出ました?
「サンチュに鯛を乗せて、シソやキムチやエゴマをバーッと入れて、クルンとして食べるのとか。エゴマはあまり好きじゃないんですけど、『食べられる?』って聞かれて、画的に入れたほうがいいかと思って『食べられます』と言いました」。
――プロ意識ですね。
「そしたら、ちょっとだけ気持ち悪くなっちゃって。『いらないと言えば良かった』って、柄本(佑)さんにボソッと言いました。でも、おいしかったんですよ」。
――大食いはしない感じ?
「そうですね。最近ちょっと痩せたいと思っているから。今日はメロンジュースと中本の蒙古タンメンと蕎麦とまぐろ丼を食べましたけど、量はそんなに。食べるときはたくさん食べますけどね」。
――間食はしないと?
「します。伊原(剛志)さんの差し入れがいつもおいしくて、絶対食べちゃう。シュークリームとか洋菓子とか。うれしいけど、太っちゃう(笑)。私は差し入れ、何にしようかな。フルーツ?」。
――女の子だと、手作りのお菓子とか喜ばれるのでは?
「いや、無理でしょう。回鍋肉を持ってきちゃう? 何なら現場で作っちゃう(笑)?」。
いつもは迷惑な気分屋だけど(笑)
お仕事では頑固かもしれません
――もう築地での撮影もありました?
「ありました。前から友だちと『築地に行こう』と話していて、でも全然計画を立てられなくて。そしたらドラマの舞台が築地と言われたので、いい機会だと思いました。(市場移転で)なくなっちゃうし」。
「魚のイメージしかなかったんですけど、行ったら最初(青果市場の)フルーツの匂いがするんですよ。そこからちょっと先に行くと、魚の匂いがしてきて、切り替わりがありました」。
――ミサキを演じるうえでキャラクター的に意識することは?
「思ったことは素直にハッキリ言う子なんです。でも、そんなに変わった子にしようとは思ってなくて。何なら自分に寄せるつもり。声のトーンとか、女の子らしさは出さずに」。
――頑固なところは、もともと舞香さんに似ているのでは?
「私は別に頑固でもないんじゃないかな? 気分屋だから。『いいよ』と言ったのに『やっぱりイヤだ』とか、『今日遊ぼう』と言ったのに『やっぱりやめる』とか、ただの迷惑(笑)。お仕事以外は、すべて適当なんです。でも、お仕事では頑固かもしれない。ハイ、まとまった(笑)」。
「そうですね。でも、今回のキャストの方々は個性的で、現場に行く前に自分で想像できないんですよ。どんなお芝居をされてくるか、わからないので。だから台詞だけ覚えて、あとは現場でやる感じです。お芝居はしやすい環境ですね。伊原さんはすごい迫力で、柄本さんは面白い方だし、板谷(由夏)さんはお母さんみたいで」。
――伊原さんが演じるヤッさんのことはどう思いますか?
「カッコいいし、強いし、何者なんだろうなと、すごく気になります」。
――カツを入れられるシーンもありました?
「入れられましたよ。『お母さんと会え』と言われて、ボソボソ言い訳していたら、『バカ野郎!!』って、すごく怒られました」。
――実際にお父さんやお母さんに怒られたことは?
「ないんですよ。女の子1人だったから、たぶん小さい頃から甘やかされていて。だからドラマで『こんな感じなのか』と思いましたけど、怒られるのは嫌いです(笑)。イラッとします。ホメられて伸びるタイプなので(笑)」。
「イヤだな~。暑いの、得意ではないです(笑)。寒かったら着れば何とかなるけど、汗をかいちゃったら、お化粧もボロボロになるし、大変だなって。でも、スタッフさんはもっと大変だと思います。私たちのために準備して下さって、ずっと外にいるじゃないですか。本当に申し訳なくて」。
――その分、良いお芝居をするのが、舞香さんたちの仕事で。
「頑張りますよ、もちろん」。
――あとタン塩も食べて、スタミナも付けないと。
「そうですね。レモンの砂糖漬けを作って現場に行こうかな。いや、作らないかもしれないから、言いません(笑)」。
――今年の上半期は映画が3本公開されたり大活躍でしたが、下半期も「ヤッさん~」から波に乗って行けそうですね。
「いただいたお仕事は頑張っていきたいのと、狂った役をやりたいです。『クリーピー 偽りの隣人』の試写を前田敦子さんと観て、『うわっ! これヤバイ。気持ち悪っ!』とか言ってました」。
――でも、そういうのをやりたいと(笑)。
「はい。『これ、やりたい』とボソッと言いました」。
――そして秋が来れば、舞香さんも19歳に。
「早く20歳になりたくて。やっぱり18歳、19歳って子どもに見られるじゃないですか。『20歳になれば、ちょっとは大人に見てもらえるかな?』というのがあって。あと、運転免許を取れたら。仕事の合間に教習所に通って……と、(事務所の)社長に相談してみようかな(笑)」。
――通い出したら、すんなり免許を取れそう?
「イケるんじゃないですか? 2ヵ月か1ヵ月半で」。
――舞香さんはしっかりしてますからね。
「しっかりはしていません。生意気なだけです(笑)」。
山本舞香(やまもと・まいか)
生年月日:1997年10月13日(18歳)
出身地:鳥取県
血液型:B型
【CHECK IT】
「鳥取美少女図鑑」に掲載された写真からスカウトされ、2011年に三井不動産リアルティ 「三井のリハウス」CMに14代目リハウスガールとして出演。同年7月にドラマ「それでも、生きてゆく」(フジテレビ系)で女優デビュー。2015年に「南くんの恋人~my little lover」(フジテレビ系)でヒロイン役。今年、初主演の「桜ノ雨」に「暗殺教室~卒業編~」、「殿、利息でござる!」と出演映画3本が公開された。7月22日(金)よりドラマ「ヤッさん~築地発!おいしい事件簿~」(テレビ東京系)がスタート。
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