PICK UP ARTIST Bitter & Sweet

PICK UP ARTIST Bitter & Sweet

PHOTO=厚地健太郎 INTERVIEW=田中裕幸

 

 
 

念願のメジャーデビューを実現した2人組ガールズ
ユニット 結成からの3年半を振り返る

 
 
――メジャーデビュー、おめでとうございます!

二人「ありがとうございます!」。

――まずはBitter & Sweetってどんなユニットなのか教えてもらえますか?

田﨑あさひ「私がピアノ&ボーカル、萌美ちゃんがボーカルという形で活動しています。その編成だとおしとやかにバラードなどを歌っているイメージがあると思うんですけど、そういう面もありますが、ロックなども幅広く歌っていく二人でいたいと思います。持ち味としては、やっぱりそういう意表を突いたピアノロックをやったり、あとはハモりです」。

長谷川萌美「生まれも育ちも新潟(長谷川)と長崎(田﨑)と離れていて、聴いてきた音楽も違う。あさひちゃんはロックも聴けば民謡も聴くし、私は洋楽のロックが好きで、ミュージカル曲も好き。そんなバラバラの二人のルーツを融合して、これからもいろんな面を歌で見せていきたいと思います」。

――デビューのきっかけは、田﨑さんは2012年に行われた「第2回FOREST AWARD NEW FACEオーディション」でグランプリを受賞したことですね。オーディションを受けようと思ったきっかけは?

田﨑「中学3年生のときに、毎年長崎で行われる『Sky Jamboree』という野外フェスを観にいって、そのとき私の大好きなRADWIMPSさんが出ていたんですね。初めてステージを観て、距離的にはもう5メートルもなかったんですけど、すごく遠く離れて感じて……。私も『いつかあっち側に立てるようになりたい』と思って、その日母に相談したんです。そうしたら背中を押してくれて、それからオーディションをいくつも受けました」。

――「FOREST~」でグランプリを獲得するまでもいくつかチャレンジしていたの?

田﨑「はい。歌手だけじゃなく、いろんなジャンルのオーディションを受けていました。アイドル、女優、声優、モデル……。最終まで行けたのは歌と女優のオーディションでした」。

――そして高1のときに受けた「FOREST~」でチャンスをつかむわけですが、そのときに思い出に残っていることは?

田﨑「本選で歌った鬼束ちひろさんの『月光』を毎日11時間くらい練習したことです。そしたら本番前に喉を壊して、病院へ行って……。本当に焦りました。でも本番では頑張ってこの喉が持ちこたえてくれました」。

――それをきっかけに田﨑さんは2013年にソロデビュー。そしてその年の「第3回FOREST AWARD~」でグランプリを受賞したのが長谷川さんです。

長谷川「はい。私は子どもの頃から歌うことが好きで、家族や友達とカラオケに頻繁に通ったりしていました。でも自分が歌手になるとは思ってなくて、普通に就職するのかなと思っていたのですが、おじいちゃんが亡くなったときに、その思いを好きな歌で届けたいなと思って……。その頃に地元で『NHKのど自慢』の出場者募集があったので応募しました」。

――そして見事優勝!

長谷川「はい!魚沼市の会場で2000人くらいのお客さんの前で歌ったときに、会場にいた方から声をかけてもらったんです。『良かったよ』とか『泣いちゃった』って。そのときに自分がやりたいことってこれかもしれないと思いました。また、そのときのゲストが堀内孝雄さんで……」。

――今の事務所の大先輩ですね。

長谷川「はい。堀内さんから『どうぞこちらの世界へ』と言っていただいて、それは『本気で目指してみたら?』というアドバイスだったと思うんですけど、そのお言葉もあり真剣に考えるようになりました。母に相談して、上京して専門学校に通い始めました。そして初めて受けたオーディションが『FOREST AWARD~』だったんです」。

――そのときに会場で田﨑さんと初めて会うんですよね。

長谷川「はい。(前回グランプリの)あさひちゃんがゲストとして来ていて……」。

――そのときの印象は?

長谷川「とてもフレッシュで、私と一歳しか違わないのに、もっと年下なのかなと思いました。それでグランプリをいただいたあと、二人でユニットを組むという話になって『えっ!?』と。私の中では、ユニットって友達同士で始めるイメージが強かったので最初びっくりしました」。
 
 

「これからは自分たちがこういうふうに見せたいと
いうものを聴いてもらいたい」 作詞作曲にも意欲

 
 
――その年の大晦日のハロー!プロジェクトのカウントダウンライブでBitter & Sweetとしてお披露目。翌年3月にはインディーズからシングルをリリースし、それから約3年たちました。これまでの活動の中で、特に楽しさを感じたことは?

田﨑「私はもともとバンドが好きなので、バンド形式でライブをするときが楽しい! 演奏中にミュージシャンの方と目を合わせるとき、“生きてる”という感じがします! すごく楽しいし、この世界に入れてよかったなと一番感じる瞬間です!」。

長谷川「私も生演奏でのライブが好き! ライブ中にあさひちゃんと目が会うときがすごく楽しいです。ハモるときや息を合わせるときとか」。

――逆にこの3年で特につらく感じたことは?

田﨑「昨年、一年間CDのリリースがなかったのですが、そのときは焦りましたね。リリースがないとお客さんも減っていっちゃうし、どうやって引き留めようかと悩んでいました」。

――リリースイベントはできませんでしたが、昨年後半は主にライブカフェでの小規模なライブを展開していましたね。

田﨑「カフェでのライブではレパートリーも限られてくるし、飽きられて来てもらえなくなることもあって……。そうなると、自分が作った曲を増やすしかないと思って、その時期には特に作詞・作曲に力を入れて、ライブでも自作曲を中心に歌っていました」。

――作詞・作曲は今も続けているの?

田﨑「リリースイベントが毎日のように続いていた時期も曲作りは続けていました」。

――作詞・作曲は田﨑さんが先行で始めていましたが、最近では長谷川さんも自作曲を生み出しているようですね。

長谷川「4月のバースデーライブで初めて自分で作詞・作曲した曲をアコギを弾きながら演奏しました。そのとき、自分の作った曲っていいなって! 演奏していて充実感がありました。お客さんにも私の楽しかったという思いが伝わっていたみたいで……」。

――やはり自分で作った曲のほうが、伝えたいメッセージがよりストレートに伝わりますか?

田﨑「もちろん作っていただいた曲の良さもありますが、やはり自分が言いたいことを綴った歌詞のほうが、何十倍も何百倍も伝えたいという気持ちは強くなってくると思いますし、曲のここをもっとこうしたいと思えば、自分が作ったものだから変えられるということもあります」。

長谷川「今までの曲も私たちのいろんな声質や歌い方、パフォーマンスを見ていただくためにすごくありがたいのですが、これからは自分たちがこういうふうに見せたいというものを聴いてもらいたいなと思います!」。

――そして念願のメジャーデビュー! 初めて話を聞いたときはとにかく嬉しかった? それとも今デビューしても大丈夫かなという不安のほうが大きかった?

田﨑「私はどちらかといえば後者ですね。昨年の11月くらいにメジャーデビューの話を聞いたんですけど、焦りのほうが大きくて。それまでは『まだかな、まだかな』と思っていたんですけど、いざ決まったと聞くと、今までやってきたことが足りなかったんじゃないかなと思って、Bitter & Sweetとしても個人としても、レベルアップをもっとできたんじゃないかなと思って焦りました」。

――それはスキルの面でということ?

田﨑「スキルの面もありますし、あともっと自分が発信したいことを、自分で作った曲でみなさんに聴いてもらいたかったということもあります」。

――でも決まったからには頑張るしかないと。

田﨑「そうですね。このチャンスを逃すわけにはいかないなと思いました!」。

長谷川「私もすごく焦りを感じました。実力のある方がたくさん世の中にいらっしゃって、その中で自分たちがデビューして大丈夫なのかなと。でも大きなチャンスだし、デビュー日に向けて力をつけていきたいなという思いが強くなりました」。

 
 

RADWIMPS vs QUEEN
犬、刀剣 & 絵、花……趣味嗜好も対象的な二人

 
 
――さて二人のことをより詳しく知るために、ここからは好きなものなどについて聞いていきたいと思います。まず音楽では……。

田﨑「やはり自分をここまで運んで来てくれたのはRADWIMPSさんなので、いつかは同じステージに立ちたいし、いつかは同じ世界を観てみたいと思います。今は遠いかもしれないけど、いつかはアリーナでライブができるようになりたいです」。

長谷川「私はQUEENを尊敬しています。楽曲、表現力、歌声……すべてを尊敬できます」。

――その他に好きなものを挙げてもらうと……。

田﨑「犬とアニメとラジオが好きです! 最近は日本刀に凝っていて、刀剣博物館というところに観に行ったりもします。特にステキだなと思うのがつばの部分。ひとつひとつ個性があって違うんですよ!」。

――刃じゃなくて、つばが一番?

田﨑「はい。刃もいいんですけど、つばは特に個性があるんですよ。日本刀って興味を持つまでは全部同じ形に見えたけど、ひとつひとつに名前があるのもいいです」。

長谷川「私は絵を描くのが好きなのと、最近はインスタグラムに花の写真を載せるのがブームです」。

――では最後にメジャーデビューシングルへの思いを。まずは「写真には残らないシュート」から。

長谷川「部活で試合に出られない男の子が毎日地道な努力をし続けて、あるときチャンスをつかんでゴールを決めるというストーリーなんですけど、私たちも3年半の活動の中で、いつメジャーデビューができるのかなとずっともやもやした気持ちでいましたが、この男の子のように、一生懸命強く生きていこうと、曲からも励まされます。誰かに見られていないところでも頑張っていこうという気持ちをもらえたり、主役にはなれなくても、自分がしたいこと、目標を達成できるように日々頑張っていこうと思えました」。

――そして「幸せになりたい。」。

田﨑「幸せって他人から押し付けられるものではないと思うんです。それは自分にとって幸せではないし、誰かと比べるというものでもない。自分がふとしたときに、『あ、今すごく楽しいな』と思った瞬間が幸せなのかなと思います。この曲を通してそれが伝われば、と思います。この曲をリリースイベントで歌っていく度に、やっぱり『幸せ』は声で発しないと叶わないんだなと実感してきました。『もっとこういうことがしたいんです』という意欲を表に出していったほうがいいんだと。気持ちをアピールしないといろんなものに埋れていまいそうで、そういうのももったいないと思うし、これからもその気持ちで一秒一秒を大切にして活動していきたいと思います」。
 
 


 
 

 

Bitter & Sweet(びたー すうぃーと)

2012年「第2回FOREST AWARD NEW FACEオーディション」でグランプリを受賞し、2013年にソロデビューした田﨑あさひと、2013年開催の同オーディションでグランプリを受賞した長谷川萌美により2013年に結成。2014年3月、インディーズ1stシングル『Bitter & Sweet/インストール』をリリース。その後、シングル2枚、ミニアルバム1枚をリリースした。
 
 

【CHECK IT】
メジャーデビューシングル「幸せになりたい。/写真には残らないシュート」が発売中。夏のツアー「Bitter & Sweet BAND TOUR 2017 ~はじまりの夏~」が8月13日(日)青山RizM(東京)、8月25日(金)名古屋ライブホールM.I.D(愛知)、8月26日(土)南堀江knave(大阪)、9月2日(土)CLUB RIVERST(新潟)で開催。
 
 

幸せになりたい。/写真には残らないシュート【初回生産限定盤】
 
 

幸せになりたい。/写真には残らないシュート【通常盤】
 
 


 
 
田﨑あさひ(たさき・あさひ)
 
田﨑あさひ(たさき・あさひ)

田﨑あさひ(たさき・あさひ)

生年月日:1995年11月20日(21歳)
出身地:長崎県
血液型:O型
 
 
長谷川萌美(はせがわ・もえみ)
長谷川萌美(はせがわ・もえみ)

長谷川萌美(はせがわ・もえみ)

生年月日:1994年4月2日(23歳)
出身地:新潟県
血液型:A型
 
 

透明感あふれるメジャーデビューシングル「幸せになりたい。」のMVはこちら!

 
 

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